結論から言うと、交通費の支給パターンは「全額支給・上限あり・支給なし」の3つだけで、条件や会社の制度によって扱いが大きく異なります。
また、交通費支給の長期インターンであれば基本的に、定期券を作ることが可能です。
ただ、長期インターンの交通費支給には見落としがちな条件や、細かい申請ルールがあります。
そこでこの記事では、長期インターンの交通費の支払パターンや交通費が出る会社の特長を解説しています。
さらに、申請フローや必要書類、交通費精算の税金と扶養関係も解説しているのでぜひ参考にしてみてください。
- 支給パターンは「全額支給・上限あり・支給なし」
- 定期券と都度購入の違いとおすすめ
- 交通費が出る条件と会社の特徴
- 交通費申請の必要書類と申請フロー
- 交通費精算の税金と扶養関係
また、以下の記事で長期インターンを探すのにおすすめの方法を紹介しています。交通費有りのインターン先を見つける手助けになるかもしれません。
結論：交通費は３つの支給パターンしかない
結論から言うと、長期インターンの交通費は「全額支給・上限あり・支給なし」の3パターンがあります。
ほぼ9割の会社で交通費が支給されますが、中には上限がある会社もあります。
ただし、交通費が支給されるかどうかは事前確認がすべてなので、必ず契約時に確認しましょう。
この見出しでは、それぞれのパターンの会社の特長や注意点を解説していきます。
全額支給する企業が約４割
交通費を全額支給してくれる企業は、全体のおよそ4割にとどまります。
財務に余裕があり、学生への配慮を重視する企業が交通費を全額支給する傾向があります。
全額支給の企業では交通費の心配が不要になるため、遠方からでも安心して参加しやすくなります。
上限あり(月２万円など)が約５割
交通費に上限を設けている企業は、全体の約5割を占めます。
「月2万円まで」など明確な上限を定めることで、企業側もコストを調整しやすくしています。
自宅からの距離や通勤経路によっては不足する可能性もあるため、事前の確認が大切です。
交通費ゼロは稀だが存在する
交通費をまったく支給しない企業は少数ですが、一定数存在します。
特に、ITスタートアップやNPOでは予算の都合や「業務委託契約」で契約していることから支給がないケースも見られます。
自己負担になる可能性があるため、契約書を読んで契約形態と支給有無を事前に確認しておきましょう。
定期券の交通費精算も会社によっては可能
長期インターンにおいて、家-会社間の定期券の購入費が精算対象になるケースもあります。
特に通勤日数が多い場合は、都度の運賃より定期券の方が合理的と判断されることがあります。
ただし、申請方法や対象区間に制限があるため、後に示す【定期券】精算フローで具体的に確認しておきましょう。
定期券と都度購入の違い
交通費精算には「定期券」と「都度購入」の2種類があります。
定期券は事前にまとまった金額を払う必要がありますが、経費精算等の書類が少なく管理が簡単です。
一方、都度購入はその都度の支払いで済む分、履歴提出などの手間が増える傾向があります。
以下の表で違いを確認しましょう。
| 項目 | 定期券(月次まとめ) | 都度購入(日次実費) |
|---|---|---|
| 費用感 | 1か月〜3か月分を先払い | 乗った分だけ支払い |
| キャッシュフロー | 初月に2万〜3万円の立替が必要 会社精算は月末〜翌月払いが多い |
出勤のたび数百円 週払い・日払い精算を採用する企業も |
| 精算書類 | 購入領収書／Web明細1枚でOK | ICカード利用履歴のPDFや画像を毎月提出 |
| 会社の特徴 | 管理が楽なので大企業に多い | スタートアップや日次勤務のインターンに多い |
- 週3日以上＋区間が固定
→定期券がお得 - 週2日以下やリモート併用
→都度購入で実費精算
長期インターンの交通費精算に必要な書類
交通費精算に必要な書類は会社によって異なりますが、基本的に以下の表にまとめられているものが求められる場合がほとんどです。
- 定期券の購入領収書かWEB明細
- ICカード利用履歴
- 振込先口座情報
- 学生証の写し
長期インターンの交通費精算フロー
交通費の精算や申請フローは会社によって異なります。
この見出しでは、自動精算される場合と自ら申請する場合の2パターンに加え、定期券とICカードの都度購入での申請フローを分けて解説しています。
出社回数から自動で振り込まれる場合
出社回数に応じて自動で交通費が振り込まれる企業もあります。
その場合、契約時に通勤ルートを登録し、出社ごとの報告や日報の提出が精算条件になることが多いです。
入力漏れがあると支給されない可能性があるため、報告のルールは必ず確認しておきましょう。
自ら申請する場合
社内ツールで申請する場合、専用のフォームや管理システムを通じて交通費の入力を行います。
申請内容と領収書の添付がセットになっていることが多く、事前に提出方法を確認しておく必要があります。
操作に慣れていないと申請が遅れる原因になるため、初回は担当者に確認しながら進めるのがおすすめです。
【定期券】精算フロー
- 契約時に定期区間を申請
- 定期券購入後、領収書や明細を取得
- 月末や翌月初に交通費精算を申請
- 承認後、翌月の給与支給時などに振込
※企業によっては初月に立替が必要な場合があります。
【ICカード】精算フロー
- 出社時にICカードで改札を通過
- 交通系ICの利用履歴を出力
- 社内フォームなどで履歴を添付し申請
- 承認後、翌月の給与支給時などに振込
※提出遅れや不備があると支給が遅れる場合があります。
長期インターンの交通費に関する注意点
長期インターンの交通費について、知っておくべき注意点を解説していきます。
交通費支給は基本的に公共交通機関のみ
交通費は、原則として電車やバスなどの公共交通機関に限って支給されます。
自転車や徒歩、タクシーなどは対象外とされることがほとんどですが、例外もあるかもしれません。
交通手段に不安がある場合は、契約前に企業へ確認しておきましょう。
もらえるかどうかは事前確認がすべて
交通費の有無や金額は企業ごとに異なるため、確認なしで参加するとトラブルにつながります。
面談やオファー時には、交通費の〈上限額・精算方法・締め日〉の3点を必ず確認しておくことが重要です。
口頭だけでなく、契約書やメールなど形に残る方法で確認しておくと安心です。
交通費以外の出費は基本的に自己負担
昼食代や文房具など、交通費以外の費用は支給対象外であることが一般的です。
出勤に伴う雑費は積み重なるため、月の出費イメージを事前にシミュレーションしておくと安心です。
それなりの出費であるため必要経費として企業側が負担してくれるかどうか、念のため確認しておくとトラブルを防げます。
定期か都度購入は安いほうが採用される場合もある
企業によっては、定期券と都度購入のうち安い方を精算対象とするケースがあります。
そのため、週の出社回数や通勤区間によって交通費が全額支給されないこともあります。
自分の通勤スタイルに合った精算方法かどうか、制度の確認をおすすめします。
交通費精算の税金と扶養関係
長期インターンの交通費について、税金と扶養関係を完結にわかりやすく解説していきます。
交通費が非課税になる条件
長期インターンの交通費は、通勤手当として支給される場合、一定の条件を満たせば非課税となります。
具体的には、1か月あたり15万円までの通勤費であれば、税金はかかりません。
ただし、実費精算でない場合や、合理的な経路でないと課税対象となることもあるので気をつけましょう。
扶養内に収まる収入額
親の扶養に入っている学生は、年間103万円（所得税）や130万円（社会保険）の収入上限に注意が必要です。
交通費が非課税であっても、‘給与‘としての報酬がこれらの基準を超えると扶養を外れる可能性があります。
収入が多くなる見込みがある場合は、早めに扶養条件を確認しておくと安心です。
確定申告が必要になるケース
年間の収入が103万円を超えた場合や、交通費が課税扱いになっている場合は確定申告が必要です。
複数の企業でインターンをしている場合、報酬は合算して申告しなければなりません。
収入が増えそうな段階で源泉徴収票を集めておき、1月〜3月の申告期間中に準備を進めましょう。
不安な場合は、大学のキャリアセンターか「確定申告書等作成コーナー」（国税庁サイト）を活用すると安心です。
長期インターンの交通費についてよくある質問
長期インターンの交通費についてよくある質問に回答してきます。
水増し・虚偽ルート申請はバレる？
申請した通勤経路が実際と異なる場合、IC履歴や出社記録から不正が発覚する可能性があります。
水増しや迂回ルートによる申請は就業規則違反とみなされ、内定取消や報酬カットのリスクもあります。
正しい経路での申請を心がけ、疑問がある場合は事前に企業へ相談しましょう。
マイカー通勤で発生する落とし穴は？
マイカー通勤は原則として交通費の支給対象外となる場合が多いです。
保険や駐車場代、安全面の観点からも企業側が好まない傾向があるためです。
希望する場合は、事前に許可が必要かどうかを必ず確認しましょう。
長期インターンの交通費は出ない？
一部の企業では交通費の支給がない場合もありますが、現在は支給されるケースが多数派です。
特に都市部の企業では、上限付きや条件付きで支給される傾向にあります。
支給の有無は求人票や面談時の説明を通じて、必ず事前に確認しましょう。
長期インターンの交通費は手渡しですか？
現在では、交通費は給与と同様に銀行振込で支給されるのが一般的です。
手渡しでの精算はほとんど見られず、デジタル明細での管理が主流となっています。
支給日や振込口座の確認も、初回の勤務前に契約書を見て済ませておきましょう。
長期インターンの交通費は新幹線でもでる？
新幹線での通勤は原則想定されておらず、交通費の支給対象外となる場合が多いです。
ただし、遠方からの通勤や宿泊を伴う特例として、企業が全額または一部負担する例もあります。
特別な事情がある場合は、事前にその経路が認められるかを企業に相談しましょう。
まとめ：長期インターンの交通費は基本支給される
長期インターンの交通費は、「全額支給・上限あり・支給なし」の3パターンに分かれます。
多くの企業で支給されますが、金額や精算方法には差があるため事前の確認が不可欠です。
定期券なのか、都度精算なのかなど、通勤スタイルに応じた申請方法を把握しておくことも大切です。
また、扶養や税金の影響もあるため、収入が増える場合は早めの対処をおすすめします。
交通費の扱いを正しく理解し、安心してインターンに臨みましょう。
また、以下の記事で長期インターンを探すのにおすすめの方法を紹介しています。交通費有りのインターン先を見つける手助けになるかもしれません。
